釜石の山火事からわかる『避難指示』の裏側!「一刻も早く逃げて下さい!」

岩手県で山林火災が発生!
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今日、5月9日は東北各地で山火事が発生し、民家に燃え移ったり、夜になっても鎮火していないところがあります。

私が住んでいる岩手県釜石市でも山火事があり、現在もまだ火が消えていません。火事が発生しているとは知らず、夕方仕事の帰り道に車中のラジオニュースで初めて知りました。

「見に行こうかな!」

と少し野次馬気分になりましたが、すぐに「ダメダメ」「やばいやばい」と自分に言い聞かせました。なぜなら、東日本大震災での津波を思い出したからです。

三陸の海辺で育った私は、子供の頃から津波の怖さを聞かされていましたし、「大地震がきたら高い所へ逃げろ」と教わってきました。

海岸から数キロメートル離れていたので海の様子は知りませんでした。「大津波警報」が市内の放送でしきりに流れていたので大きい津波が確実に来ることはわかったものの、不安と同時にワクワク感もありました。(その時はまだ、その後の悲惨な状態を知らないので)

「津波を見てみたい」「教材として津波の映像が欲しい」という気持ちと、「保育園に子どもを迎えにいかなくては」という気持ちとで揺れたのですが、冷静に考えた結果、後者の選択をしました…

という過去があったので、今日の山火事も見に行くのは止めました。

海岸へ行けば見られることも知ってはいましたが、そういうときに限って事故に遭ったり何か問題が起きたりしそうな気がしたので、やめておきました。

「避難指示が出ているしな…」

「んっ?避難指示ってなんだっけ?」

そんな疑問から調べてみると、以下のことがわかりました。

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1.避難指示とは

「避難指示」ということばは、台風などで自然災害が起こりそうなときに聞くことばですが、「避難勧告」ということばもあり混同しがちです。まとめて違いを調べてみました。

避難指示

 
災害で差し迫った危険がある場合、市町村長が必要と認める地域の住民らに、安全な場所に立ち退くよう指示すること。避難勧告よりも切迫している場合に出される。従わなくても罰則規定はない。内閣府が8月に改定したガイドラインでは、自治体が空振りを恐れずに避難勧告や指示を出すよう定めている。住民が当事者意識を持つよう、対象地域はある程度絞り込むことが望ましいとしている。(2015-09-15 朝日新聞 朝刊 1社会)
出典|朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について | 情報

避難勧告

 
災害時に住民に避難を呼びかけるため、市町村長が災害対策基本法に基づき発令する。基準は自治体によって異なり、緊急性は「避難準備情報」→「避難勧告」→「避難指示」の順に高くなる。「勧告」は災害発生の恐れがある地域の住民に避難を促すもので危険がより迫っている場合は「指示」を出す。いずれも強制力はない。(2013-10-19 朝日新聞 朝刊 1社会)
出典|朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について | 情報

以上から言えることは、

  • 差し迫った危険がある場合、安全な場所に立ち退くように出るもの
  • 「避難勧告」よりも「避難指示」の方が緊急性がある
  • 市町村が発令する
  • 強制力はない

といったところだと思います。

結果論になってきますが、「強制力はない」という部分が、いいような悪いような感じがしますね。「強制的に避難させた方がいいのでは?」という意見もあるようです。

2.釜石の山火事

釜石の山火事の様子はニュースの情報がSNSで拡散していますね。

気象衛星の雲画像に山火事の煙が写っているのは驚きです。映像でももの凄く煙が上がっていますが、その煙が東の方向へかなり伸びています。風が強かったからとはいえ、火事の規模が恐ろしいほど実感できます。

そして、それ以上に驚いたのが、ヤフーニュースでの「毎日新聞 5/8(月) 21:16配信」の記事です。

 岩手県釜石市平田では午前11時55分ごろ、山林から「煙が上がっている」と消防に通報があった。県は消火のため防災ヘリを現場に派遣したが強風で近づけず、陸上自衛隊に災害派遣を要請。八戸駐屯地(青森県八戸市)のヘリ2機を中心に消火にあたった。約100ヘクタールを焼いたが鎮火せず、9日早朝から消火作業を再開する。釜石市は午後3時、現場から約2キロ離れた尾崎白浜、佐須両地区の計136世帯348人に避難指示を発令し、小学校など2カ所に避難所を設置。午後6時現在、69人が避難している。盛岡地方気象台によると、釜石市では午前10時50分ごろに最大瞬間風速25.9メートルを観測していた。

3.避難指示発令後の裏側

上の毎日新聞の記事にあるように、釜石市は午後3時に「避難指示」を発令していますが、午後6時現在、348人中69人しか避難していません。

「そんな馬鹿な…」

避難指示が発令された尾崎白浜地区、佐須地区は海沿いなので、東日本大震災の大津波の被害をもろに受けています。なので、今回のような災害にはかなり敏感のはず。

しかも、映像からも分かるように土地柄が半島になっているで、山火事が燃え広がったら逃げ道がなくなります。一刻も早く逃げなくてはいけません。

「一刻も早く避難して下さい!」

午後7時30分の市内の防災放送では「一刻も早く避難して下さい!」と強調していました。

夜間になると危険が増えるためとのこと。放送は2回繰り返していましたが、私にはその部分だけゆっくり丁寧にはっきりと言っている感じがしました。耳に残っています。

ふと、考えてみました。

ここからは私の勝手な推測ですが、「69人しか避難していない」のではなく、実はまだ仕事から帰っていない人がいるのではないかと。あるいは、避難所ではなく別の所へ避難しているのではないかと。

  • まだ学校や仕事から帰っていない
  • 別の場所に避難している
  • 船で沖へ出たり他の漁港へ避難している

午後3時に発令されて午後6時現在のデータなので、よくよく考えてみると夕方の帰宅時です。まだ、帰路についていないかもしれませんし、どこに帰ったらいいのか迷っていいる状態なのかもしれません。

また、東日本大震災後の避難所生活を経験していれば、避難場所での悲痛な思いが蘇ってきて行きたくないと考えるかもしれません。極端な話、「あのときの思いを繰り返すくらいなら死んだ方がまし」と考える人がいるかもしれません。

あるいは、「あのときと同じように船を守るためにも沖へ逃げよう」「もう船を失いたくはないから安全な港へ船を移動させよう」と考えて避難所へは行っていないだけかもしれません。

いろいろ考えると、「348人中69人だけ」と安易に判断してはいけないと思ってしまいました。担当者が避難所にいた人数を数えたときの数字なだけであって、その背景にはいろんなドラマがあるはずだと。

まとめ

「避難指示」というは、”緊急性”があるということを知りました。

今日のTVニュースでは「避難指示(緊急)」という表示をしているので、とてもわかりやすいですね。強制力はないにしても、「逃げなくては」とう心理にさせられます。

内閣府が「自治体が空振りを恐れず」に避難勧告や指示を出すように定めている意図もよくわかります。

また、「メディアで発表された数字で安易に考えてはいけない」ということに気づきました。

自分勝手にあれこれ推測してしまいましたが、当事者しか知らないことがありますので、見守るしかないのかもしれません。

今現在もまだ燃えています。

「9日早朝から消火作業を再開する」とのことなので、安全に十分気をつけて消火活動を行って欲しいと思います。

そして、住民や避難者の無事と消火活動の関係者の無事、一刻も早く鎮火することを切に祈っています。

あわせて、宮城県栗原市、福島県会津坂下町、栃木県那須町での火事も、早く完全におさまって欲しいです。

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